デジタル遺品整理のトラブル？起こりうるトラブルの可能性を今のうちに把握する
「もしもの時、家族は私のスマホやパソコンをどうするんだろう？」
「故人のスマホのパスワードが分からなくて、大切な写真が見られない…どうしよう？」
「使っていない有料サービスがずっと引き落とされてるけど、解約方法が分からない！」
こんな風に、デジタル遺品に関するトラブルで困っていませんか？
大切な人が亡くなった後、残されたデジタルデータが原因で、さらに悲しい気持ちになったり、どうしたらいいか分からなくなったりすることは少なくありません。
記事を読めば、デジタル遺品で起こりうるトラブルと、その対策が分かります。
今のうちに知っておけば、いざという時に困らずに済みますよ。
デジタル遺品のパスワードがわからないとどうなるの？
大切な人が使っていたスマホやパソコン。
中には、家族との思い出の写真や動画、日記のようなメモなど、かけがえのないデータがたくさん詰まっているかもしれません。
そのデバイスにパスワードがかかっていたら、どうでしょう？
残念ながら、パスワードが分からなければ、中のデータを見ることはできません。
大切な宝箱の鍵をなくしてしまったような状態です。
デジタル遺品のパスワード解除はどうする？
スマホやパソコンのパスワードが分からないと、本当に困ってしまいます。
データや写真が見られないのはもちろん、故人が利用していたネット銀行や有料サービスにアクセスすることすらできません。
パスワードが分からない場合の対処法としては、まず、故人が残したメモや日記、手帳などを探してみることが挙げられます。
意外と、どこかにヒントが隠されているかもしれません。
自力での解除が難しい場合は、専門の「デジタル遺品整理業者」に相談するという方法もあります。専門的な知識と技術を使って、パスワードの解除やデータを取り出す手助けをしてくれることがあります。
国民生活センターが教えるデジタル遺品トラブル
デジタル遺品に関するトラブルは、実はとても多く、国民生活センターにもさまざまな相談が寄せられています。
例えば、
「故人が使っていたネット銀行のパスワードが分からず、口座を解約できない」
「毎月引き落とされているサブスクリプションサービス（動画配信サービスや音楽サービスなど）を止められない」
といった事例が報告されています。
このようなトラブルを防ぐためには、元気なうちに、自分のデジタルデータをどうするのかを整理しておく「デジタル終活」がとても大切だとされています。
パスワードやID、利用しているサービスなどをリストにして家族に伝えておくことで、残された家族が困らずに済みます。
デジタル遺品のパスワード解除を業者に頼むときの注意
自分たちでパスワードを解除するのが難しい場合、専門の「デジタル遺品整理業者」に依頼することができます。
故人のスマホやパソコンのパスワード解除、データの取り出しなどをサポートしてくれます。
しかし、業者選びにはいくつか注意点があります。
業者の実績や、必要な許可（例えば、個人情報を取り扱うための許可など）を持っているかを確認することが大切です。
安易に依頼すると、高額な料金を請求されたり、大切なデータがきちんと扱われなかったりするトラブルに巻き込まれる可能性もあります。
依頼する前には、必ず複数の業者から見積もりを取り、サービス内容や料金体系をしっかり比較検討しましょう。
デジタル遺品の有料サービスの支払いを止めるにはどうしたらいい？
故人が使っていた有料サービスやサブスクリプションサービス。
使われていないのに、毎月お金が引き落とされ続けている…なんてことになったら、困りますよね。
特に、パスワードが分からないと、サービスを解約することさえ難しい場合があります。
デジタル遺品のサービス解約方法
故人が利用していた有料サービスやサブスクリプションサービスは、パスワードが分からないと、解約手続きが非常に難しくなります。
まずは、故人のクレジットカードの明細書や、登録していたメールアドレスの受信トレイなどを確認し、どのようなサービスを利用していたかを特定しましょう。
同じような悩みを持つ人がどう解決したかを調べている人もたくさんいます。
サービスの提供会社に連絡して、故人であることを証明する書類を提出することで、解約手続きを進められる場合もあります。
デジタル遺品整理業者のサポート内容
「デジタル遺品整理業者」は、パスワードの解除やデータ整理だけでなく、故人が利用していた有料サービスの解約手続きについてもサポートしてくれる場合があります。
サービス内容には、故人がどのようなオンラインサービスを利用していたかを調査したり、それぞれのサービスのアカウント解約手続きを代行したり、デバイス内のデータを安全に消去したりするなどが含まれます。
遺族が手続きに慣れていない場合や、時間がない場合に、専門の業者に依頼することで、手続きの負担を大きく減らすことができます。
電子データの取り扱いと注意点
デジタル遺品には、故人の個人情報や、写真、メールなどの大切なデータがたくさん含まれています。これらの電子データは、非常にデリケートな情報ですので、取り扱いには細心の注意が必要です。
例えば、使わなくなったスマホやパソコンを、データを消去しないまま処分してしまうと、個人情報が流出してしまう危険性があります。
専門の業者に依頼する場合でも、その業者が個人情報の保護やデータ消去に関して、どのような方法をとっているのかをしっかりと確認し、信頼できる業者を選ぶことが非常に重要です。
デジタル遺品のSNSやメールが乗っ取られるとどうなるの？
故人のSNSアカウントやメールアドレスがそのまま放置されていると、思わぬトラブルに巻き込まれることがあります。例えば、故人のアカウントが第三者に乗っ取られてしまうといった危険です。
SNSアカウントの乗っ取りリスク
故人のSNSアカウントやメールアドレスが、亡くなった後もそのまま放置されてしまうと、実は非常に危険です。
そのアカウントが第三者に乗っ取られてしまったら、どんなことが起こるか想像できますか？
乗っ取った人は、故人になりすまして、友人や知人にうそのメッセージを送ったり、詐欺のような情報を流したりする可能性があります。
故人の個人情報が盗まれて悪用されたり、全く関係のない迷惑な投稿がされたりすることも考えられます。
こうした被害を防ぐためには、故人のSNSアカウントやメールアカウントを、できるだけ早く削除したり、利用停止の手続きをしたりすることが大切です。
デジタル遺品の電子データの取り扱い
SNSやメールのデータも、大切な「デジタル遺品」の一つです。
故人のSNSやメールのパスワードが分からない場合は、それぞれのサービスの公式サポートに相談してみましょう。
SNSやメールには、故人にとって大切なメッセージや写真が残されている場合もあります。
これらのデータを、もし残しておきたい場合は、削除する前にバックアップを取っておくことを忘れないようにしましょう。
デジタル遺品整理業者の活用方法
SNSやメールアカウントの整理は、個人情報に関わるため、とても慎重に行う必要があります。もし、自分たちでの手続きが難しいと感じる場合は、デジタル遺品整理業者の活用を考えてみましょう。
デジタル遺品整理業者は、故人のSNSアカウントの削除や、メールのデータ消去など、さまざまなサポートをしてくれます。
デジタル遺品の写真や思い出が消えてしまうトラブルとは？
スマホやパソコンの中には、家族旅行の写真、子どもの成長記録の動画、大切な人とのメッセージなど、かけがえのない思い出がたくさん詰まっています。
デジタル遺品のデータ消失を防ぐには
スマホやパソコンに保存されている写真や動画は、故人との大切な思い出であり、二度と手に入らない貴重な財産です。
デバイスのパスワードが分からなくなってしまったり、デバイス自体が壊れてしまったりすると、これらの大切なデータが永遠に失われてしまう可能性があります。
このようなデータ消失のトラブルを防ぐためには、日ごろからデータをこまめにバックアップしておくことが何よりも大切です。例えば、外付けハードディスクにコピーしたり、GoogleドライブやiCloudなどのクラウドサービスに保存したりする方法があります。
また、パスワードやIDは、緊急時に家族が見つけられるように、リストにしてまとめておくなど、家族と共有しておくことで、いざという時にも安心です。
デジタル遺品サービスでできること
「デジタル遺品サービス」の中には、失われたと思われた写真や動画のデータを取り出したり、安全に保存したりするサービスを提供している業者もあります。
彼らは、壊れてしまったデバイスからデータを復旧させたり、古い写真やネガフィルムなどのアナログデータをデジタル化して、スマホやパソコンで見られるようにしてくれたりします。また、クラウドサービスへの保存をサポートしてくれる場合もあります。
大切な思い出のデータをきちんと整理して保存したいけれど、自分ではどうしたらいいか分からない、時間がないといった場合は、専門のプロに相談してみるのも一つの方法です。
デジタル遺品の不法投棄に注意
使わなくなったスマホやパソコン、USBメモリなどのデジタル機器や、その中に入っているデータを、間違った方法で捨ててしまうと、法律違反になってしまう可能性があります。
不法投棄は、環境汚染の原因になるだけでなく、法律によって罰則が定められています。また、データが残ったまま捨てられてしまうと、個人情報が流出する危険性もあります。
デジタル機器やデータを処分する際は、自治体のルールに従って、正しい方法で処分することが大切です。
リサイクルショップに引き取ってもらったり、情報処理の専門知識を持つ正規の遺品整理業者に依頼して、安全にデータを消去した上で処分してもらうなど、適切な方法を選びましょう。
デジタル遺品の整理で家族がもめないためにできること
家族の間で意見が分かれてしまうと、思わぬトラブルに発展し、悲しい気持ちになることもあるかもしれません。そうならないために、できることがあります。
デジタル遺品はどうしたらいい？家族で話し合おう
デジタル遺品の整理は、残された家族にとって、とても悩ましい問題です。
故人のスマホやパソコンの中に、何が残されているのか、どんなサービスを利用していたのか、何も情報がない状態では、家族だけで解決するのは難しいでしょう。
このようなトラブルを防ぎ、家族がスムーズにデジタル遺品を整理できるようにするためには、何よりも家族みんなで事前に話し合っておくことが大切です。
故人が生前、どんなデータを残してほしいのか、どんなサービスを解約してほしいのか、どんな思い出の写真を大切にしてほしいのか、もし分かっていれば、家族は迷わずに済みます。
「デジタル終活ノート」や、パスワードやアカウント情報をまとめた「リスト」を作っておくのも、とても良い方法です。これは、家族への一番の贈り物になるかもしれません。
デジタル遺品の電子データの取り扱いと生前整理
デジタル遺品に含まれる電子データは、故人のプライバシーや個人情報がぎっしり詰まっています。家族であっても、その取り扱いには細心の注意が必要です。
このようなトラブルを避けるために、そして何よりも残された家族の負担を減らすために、故人が元気なうちに「生前整理」をしておくことが非常に大切です。
具体的には、自分が使っているサービスやアカウントのリストを作り、パスワードやIDを家族に共有しておくこと。残してほしいデータと、消去してほしいデータを明確にしておくこと。
そして、デジタルデバイスを処分する際のルールや、アカウントの引き継ぎ方法などを決めておくことです。
これらをまとめておくことで、家族は故人の意思を尊重しながら、スムーズにデジタル遺品を整理することができるでしょう。
おわりに
デジタル遺品に関するトラブルは、残念ながら誰にでも起こりうる可能性があります。しかし、この記事でご紹介したように、事前に知識を持っておくことや、生前整理をしておくことで、そのリスクを大きく減らすことができます。
大切な人が亡くなった後、残された家族がデジタル遺品で困ることがないように、元気なうちから少しずつ準備を始めてみませんか？今日の小さな一歩が、未来の安心につながります。